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  新絵心教室 追加レッスン やってみた その1

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入門編、応用編に続いて、今回は追加レッスンのレビューです。以前のレッスンに関しては過去記事を参照ください。

入門レッスン
応用レッスン

2015/12/29現在で12個の追加レッスンが公式にDLC販売 (各143円)されています・・・というか時期的に言って今後追加されることはたぶん無いと思いますが、ともかく私は全レッスンを大人買いして任天堂にやる気を示してみました。
今回はそのうち前半6レッスンについてのレビューです。各々のレッスンにはミニレッスンが付属しているので、実質12レッスン分のレビューになります。これまで同様、私の課題絵の下に、モチーフ、先生のお手本、の順で画像を掲載しています。



■レッスン1 「アイスクリーム」 (絵具)
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食べ物を描くレッスンなのですが・・・何でこんな不定形で質感に依存するモチーフを選んだのか先生に問い詰めたくなります。
左の課題絵も食器にのっていると何とかアイスクリームっぽく見えますが、お皿がなかったらどうなっていたやら・・・。百歩譲って食べ物には見えるとして、「でも栗きんとんのようにも見えるよね」などと指摘されたら、そっとうつむくしかありません。
まあそうは言っても、パレットにずらっと並べたグラデーション色を時間をかけてペタペタ塗っていく作業は地味に楽しかったですし、最後の仕上げに一気に色をなじませる行程は中々にテンションが上がるものがありました。


■レッスン1  ミニレッスン「ベリー」 (絵具)
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ベリーの盛り合わせを絵の具で描くレッスンです。
このレッスンではイチゴ表面の赤色を斜めの格子状に描き、整然と並ぶ種のくぼみを"抜き"で表現します(そのほうが位置決めがしやすいから?)。先生は「こうやって描きます」とサラリと言ってきますが、格子模様を適切な太さと間隔で描くのがかなり難しく、描いてはリロードを5~6回繰り返しました。
課題絵を見てわかるとおり、今回のモチーフは全面ハイライトの塊です。みんな大好きハイライト。私も、息など荒げつつ執拗な筆使いでジックリネットリと描き込んでしまいました(変態)。右上のイチゴなんかはけっこうそれっぽく描けたと思います。ただ、ラズベリー(ピンク色のやつ)に関しては、"瑞々しい"というよりは"生っぽい"臓物系の質感になってしまい、「沙羅曼蛇の敵に出てきそうだなあ」と思ったりしました(下図)。
salaberry.jpg ペケラッポー・・・ミッソー!
久々の雑コラ。違和感なさすぎで自分でもびっくり
その他の注意点ですが、先生のお手本がかなりアンダー気味(暗め)です。後で気付いてモチーフ通りの明るさに修正するのが大変だったので、最初からどちらの明るさに準拠するか決めておいた方がいいです。


■レッスン2 「青いボート」 (絵具)
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待望の風景画です。青いボートを主役に海辺の風景を描きます。
前のベリーのレッスン同様に、船側面の板の継ぎ目を抜き(青色を隙間を空けて塗って下地を出す)で描くよう言われます。・・・が、いや、これはどう考えても継ぎ目を線で描いたほうが楽だろ!
よくわかりませんが、等間隔にならぶ継ぎ目の線で船体の曲面を表現するのは難しかろう、と言う配慮があるのかもしれません。ちなみに私の課題絵では一番細い丸筆で継ぎ目の線を描き込んでます。
浜辺部分の砂は小さな平筆で描いてますが、粒子が大きすぎてイマイチな感じです。かといって丸筆で点描のように書き込むのも違う気がするし、どう表現すれば納得がいくのかいまだに思案中です。


■レッスン2  ミニレッスン「白いボート」 (鉛筆)
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引き続き浜辺とボートのレッスンです。
鉛筆画は得意な方なので、まあ無難にできたと思います。これまでの反省もあって、影の部分をかなり暗く描いて全体のコントラストを上げるよう心がけました。
砂浜部分は白鉛筆の横線で質感と遠近感を表現しています。最初は「砂を線で表現するなんて・・・」と抵抗があったのですが、実際やってみたらほとんど気になりませんでした。
何度も言いますが、絵画技法を知っていると表現の幅が広がるなあ、といつも思い知らされます。


■レッスン3 「子猫」 (パステル)
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動物を描くレッスンです。
最初に「おとなりさんの旅行中に、飼い猫のバーニーを預かっています」と、モチーフの説明があります。こういう無駄に凝った設定を「あっそうふーん」とスルーするのにも大分慣れました。

今回の課題絵ですが、サムネだとパッと見そこそこの出来に見えるかもしれませんが、原寸大で見ると妙に毛並みが悪く、薄汚れた感じがします。モデルはもっと清潔感のあるふわっふわの毛並みなのだが・・・
う~ん何が悪いんだろう。太い毛のザラっとした筆跡が汚らしく見えるのか?でも毛の質感表現に必要な部分なのでなじませすぎてもマズイし・・・
そんな風に作品の出来に負い目があるからでしょうか、バーニーのつぶらな瞳もだんだんと直視しづらくなってくるというか、ふと気が付くと何やらその視線に「ブサイクに描きやがったら半殺しだニャン」という無言の圧力が混じっている気さえしてくるのでした。
嘘だと言ってよバーニー! ←お約束

あと関係ないですが、このレッスンでは久々に先生のベーコン推しが炸裂します。「相変わらずのこのウザさ!」とツッコむのも本ソフトの様式美となってきました。


■レッスン3 ミニレッスン 「ニワトリ」 (パステル)
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色鮮やかなニワトリをパステルで描くレッスンです。
見た瞬間「リトラ!リトラじゃないか!」と思ってしまったオッサンですが、しかしよく考えたらカラー版を見たのは総天然色ウルトラQ購入のタイミングなので、ネタとしてはそう古くもないのか? ←どうでもいい

ビンス先生のお手本ではけっこうザックリ描いてますが、いざ羽根や羽毛の質感の違いを再現しようとすると、そこそこ気合を入れてディテールを描き込むことになります。私の課題絵はその辺のバランスがあまり良くないですね。モデルの鳥さんから「シトロネラアシッド喰らわすぞオラ」と言われそうな出来ですが、今回はそこそこ難しかったので許してもらえないか。
あと本編で特に説明はありませんが、背景の石畳にはパースが掛かっていて、空間を意識して描かないと全体のバランスが悪くなるので注意が必要です。そして私の課題絵はパースをミスってます。


■レッスン4 「スイレン」 (絵具)
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これと次のレッスンはモネ風の筆使いで描くレッスンです。モチーフでは、一部を除いて水面部分がほぼ均一に反射しているのですが、ここに水の動きをイメージして波模様を描き込んでいくことになります。
このレッスンでは「シンプルな筆使いで、配色(補色や灰色のバリエーション)を意識して描く」というモネの技法をけっこうくわしく説明してくれます。今までそういう勉強をサボってきたので、かなり興味深く読みふけってしまいました。
しかし実際に描いてみるとこれが結構きつい! 「モチーフに似せる」のと「モチーフのイメージを表現する」のはまったく別のスキルであることを思い知らされました。問題の水面の模様も結局は先生のお手本の丸パクで、その上失敗しています。


■レッスン4  ミニレッスン 「ラベンダー畑」 (絵具)
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引き続きモネ風に描くレッスンです。今回は風景画に挑戦します。
最初の小話で、「紫(ラベンダー)、青(空)、緑(草地)はカラーサークル上で隣り合う類似色相配列です」、「暗い紫色と明るい緑色で色を鮮やかに見せます」、「寒色を際立たせるためにオレンジ色(暖色)を足します」、などと次々と描き方を解説してくれます。
すごい、まったくわからん(死)
いや言いたいことはわかる(気がする)のだが、それらを同時に理解して描けというの所詮無理な話です。まあ要は先生を真似して描けばいいのですが・・・
この課題絵も、先生が伝授してくれる「遠近感を強調するために手前の花畑に青色を置く」というテクで、ギリギリのところでバランスを取ることができました(モチーフにはそんな色はなく、あくまでイメージ先行の表現)。

一連のモネ風に描くレッスンは、印象派的な表現が苦手な私としては正直きびしい内容でした。写実画のほうが迷いなく描けて気分がいいのですが、写実性だけを追求するなら写真で充分なわけで、絵を描くからにはやはり表現の多様性を追求していくべきではないか!と思ったりしました。
ちなみにこの後に「ゴッホ風に描く」というレッスンが控えていますが、そちらでもかなり苦労するはめになります。


■レッスン5 「ミミズク」 (鉛筆+色鉛筆) 
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動物を描くレッスンです。ワシミミズクまじイケメン。まだ雛ですが、まごうことなき猛禽類の風格です。かっこいいぜ・・・ワシミミ!
さて今回の課題絵ですが、腹部の模様のディテールがあまい以外はうまいこといったかなあ。ひとつ前のモネ風に描くレッスンで苦戦してフラストレーションが溜まっていたので、その反動でかなりノリノリで描きました。
補足ですが、羽根の黒い模様を描くのに2B鉛筆を使うよう言われますが、そのままだとちょっと濃すぎます。薄めの中間色が用意されていないので、境界部分を消しゴムの腹で2~3回軽くこすってやるといい感じに馴染むと思います。


■レッスン5 ミニレッスン 「オオハシ」 (パステル)
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冒頭でいきなり「鳥を描きたかったので南米大陸の熱帯雨林に来てみました」とサラッと言われて戦慄が走ります。
ブルジョアかよこいつ! 一緒にレッスンを進めてきて(一方的に)親近感を持っていたのに!ぼくをだましていたんだな!
などとネガティブな感情の先走りを見せそうになりますが、そこはグッとこらえます。というか、動物園という設定ではダメだったのだろうか・・・

さて、引き続きの鳥を描くレッスンです。今回のモチーフも鮮やかな色彩と独特のフォルムがカッチョよく、大いにやる気をかき立てられます。
今回の課題絵の出来ですが、鳥本体もまあまあ描けましたが、それよりもボケた背景との対比がけっこううまく決まりました。目を細めて見ると本当の写真のようにも見えてこないでしょうか?。
補足ですが、背景を馴染ませるときに鳥の輪郭を巻き込まないよう気をつける(必要ならパステルの角でエッジを描き直す)のと、鳥本体の明るい部分と背景の暗い部分をさりげなく隣り合わせる(その逆も)のがポイントかと思いました。


■レッスン6 「夜景」 (絵具)
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ついに来てしまいました。ゴッホ風に描くレッスンです。
苦手の印象画なので「やりたくねぇ~!」というのが正直なところですが、かの石黒正数(それ町の人)も「自分の好きなものだけ描いても絵は上達しない」と言っていたので、スキルアップのためがんばります。
さて、その課題絵なのですが・・・う~んこれは、何一つ見るべきところがないですね!
空の渦模様のせいで建物の輪郭があいまいになってしまい、モチーフが何なのかわからないレベルです。その辺はモチーフのオリジナル画像で確認してください。
改善点としては、「『建物は暗く、夜空は明るく』のバランスを貫き通す」「建物は直線、木は縦方向の曲線、空は渦模様、の描き分けを常に意識する」の2点かな。

感想を言うのもしんどいのでさっさと次に行きます。


■レッスン6 ミニレッスン 「画家」 (絵具)
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ゴッホ風に肖像画を描くレッスンです。
レッスン前のモデル紹介が「今回のモデルは画家のマシューです。おわり」とやたら簡潔で、「いやそんなオッサン知らんし」という気分にさせられます。ゴッホ風の筆致に関しても「マシューの雰囲気や感情を表現して描きましょう」と言われますが、俺はこのオッサンのことをよく知らないので、とにかく何も考えずに描き進めてしまいました。

改めて見直すとどういう状況なんだろうね、この絵は。
自身の作品を見て唖然としているようにも見えます。どんな絵を描いてしまったのか気になりますが、何にせよあまりよろしくない仕上がりだったのでしょう、背景の渦巻き模様からその辺のただならぬ雰囲気を察することが可能です。脱力ぎみの表情、半開きの口元とかもあいまって、じっと見てると何だか妙な笑いがこみ上げて来ます。
苦手の印象画レッスンなので「どうせうまく描けないんだろうなあ」と思いつつ受講しましたが、期せずしてシュールな味わいのある絵が描けてしまったのかもしれません。全然うれしくないけど。



以上、追加レッスン前半のレビューでした。
続きはこちら→ 新絵心教室 追加レッスン やってみた(2)


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