遊歩道をゆっくり一回りして景色を十分堪能したら、表通りに戻って八王子街道方面に移動します。
ここからしばらくは車の行き交う道路脇を歩くことになります。自然を堪能しまくる癒し系コースとしてはこの区間が大きな弱点と言えるのですが、そんな中でも、道路脇で見事に咲き誇る桜に出会ったりして、ここぞとばかりに癒されゲージをチャージしたりします。
郊外型の街並みを通り抜け、大型車の往来も激しい八王子街道を渡って路地に入っていくと、車の騒音や雑踏が途絶え、閑静な住宅街に入ります。・・・住宅街というか、ちょっと年季の入った民家が立ち並ぶ昔ながらの集落という風で、突然昭和時代に連れ戻されたような奇妙な感覚に陥ります。
そして、周囲の空気の変化に戸惑いながら、どこかしら懐しい町並みを進む私の前に、カルチャーショックスレスレの光景がついにその姿を現したのであった。それではご覧いただこう(←中村義洋っぽく)
「まだ日本にこんなところがあったのか・・・」
思わずグンマーコピペが口に出てしまう光景です。ちなみに私は生粋の群馬県人ですが、地元でも見たことのない公道ニワトリ放し飼い現場を、まさかこの大都市横浜で目撃することになるとは思いませんでした。通りの反対側には普通にアパートとかがあるのですが、平飼いのリスク/安全面等を鑑みた上で彼らの飼い主が何を持って「これでいい」と判断を下したのか気になるところです。
あと左から二番目はこっち見んな(許されざる角度)
そしてその家禽遭遇路地から、さらに2~3分歩いた先の景色がこれです。
何も知らない通行人なら「あっ俺道間違えたわ」と引き返したくなる景観ですが、この先にあるのが本日の目的地の一つ、三保市民の森です。
三保市民の森は、内部の林道が無数に枝分かれしていて地図を持っていても目的通りのルートを進むのはかなり困難です。というかそもそも地図にない農道等がさりげなく来訪者を誘っていたりして油断ができないのですが、一方、大まかな方角さえ決めて歩けば何となく目的地についてしまう、という大ざっぱな側面もあるよくわからない所です。
今回は比較的わかりやすい西側外周の尾根道を選んで進みます。
しばらく歩くと桜が密生する広場が見えてきます。
大ぶりの桜が見事な花を咲かせる広場では花見宴会の真っ最中でした。でかい一眼レフを携えてウロウロするのはちょっと肩身が狭く、自然、挙動不審になってしまうので、一通り写真を撮って早々にその場を退散しました(弱すぎる)。
尾根道から林道に分け入り、そのまま森を横断して反対側の谷道へ抜けます。
三保市民の森には年に1~2度くらいの頻度で訪れるのですが、林道で他のハイカーに出会ったことがありません。静かで野趣溢れる魅力的な林道なのに何故だろうと思っていたのですが、もしや、入り組んだ道や、昼間でも薄暗いうっそうとした濃すぎる植生が、ジャングル的な意味合いで来る者をひかせてしまう、とでも言うのだろうか(←義洋っぽく)。
それで思い出したが、去年の夏に散策に来た時に、谷道でサバゲーの人達に出会ったことがあります。迷彩服を着込み、重火器(トイガン)他各種の装備を携えてにこやかに談笑する彼らの脇を無言で通り過ぎたわけですが、生で見るのは初めてだったので「そりゃ一般市民はひくわ!」と心の中で思いました。
そんなことを考えながら黙々と谷道を進みます。
谷間にひっそりと咲く桜に出会いました。先ほどのにぎやかな花見会場とは対照的な眺めですが、暗い森の中でぽつんと咲く桜は何だか幻のようで、少し厳かな気持ちになりました。
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