せっかくなので、オリジナル音源の方の感想も書いておきます。
ぱっと聞いた感じ、「PCエンジンってこんなに厚みのある音出たっけ?」と言うのが第一印象です。もともとマジカルチェイスの曲はPCエンジンのチープな音源を意識させない高度な作りこみがなされていますが、さらに音に深みが増している感じで、悪くない調整だと思いました。この辺りはぜひ耳の良い人の感想を聞いてみたいです。
あと今回のサントラ化とは直接関係ないのですが、これを逃すとマジカルチェイスについて語る機会なんてない気がするので、以下に好きな曲の感想を書き留めておきたいと思います。
[おちつきがないわよっ!] タイトル
PCエンジン起動直後、浮かび上がるPALSOFT/Questのロゴとともに聞こえてくるこの曲に気分を高揚させた当時を思い出します。タイトルだけでここまでワクワクさせてくれるゲームを、私は他に知りません。
[Rampish Chase] ステージ1
疾走感がひたすら心地良い、娯楽性の塊のような曲です。マジカルチェイスといえばこの曲、という人も多いのではないでしょうか。タイトル「おちつきがないわよっ!」~ステージイントロ「Gizmo March」~「Rampish Chase」、そしてこの後に続くエキゾチック(言葉の使い方あってる?)なボス曲「Gizmo Dancing」まで、緩急つけつつ高揚感が途切れることなく続き、序盤から世界観に魅了されます。
[めいそうのワルツ Part2] ステージ5
どこかダークさを感じさせる神秘的な曲です。他の楽曲が全体的に子供向けファンタジーのような曲調で統一されているのと対照的で、余計印象に残ります。テンションを押さえつつもジワジワ盛り上がってくる間奏部分でまずグッとくるのと、あとは何といっても最終パートのあの美しすぎるメロディが本当に神懸かっています。ステージ進行とのシンクロ具合も素晴らしく、メリーゴーランドのように飛竜がゆっくり旋回するシーンでは不覚にも涙が出そうになります。マジカルチェイスの中で私が一番好きな曲です。
[リプルのテーマ] らくらくモードエンディング
ゲーム中で聴いたことがなかった(サウンドテストモードで聞いていた)曲なので、長い間未使用曲だと思っていたのですが、実はイージーモードのエンディング曲でした。ノリの良さの中にもどこか寂しさを感じさる旋律が余韻を残します。
[ラー族のセンリツによる へんそうきょく] ステージ6
緊張感あふれるイントロ部分が印象的です。この曲だけはゲーム中に聞かないと本当の良さがわからないでしょう。最終面であるステージ6はボスラッシュ面です。ゴゴゴゴ・・・と重低音をうならせて急接近してくるボス達を次々と撃墜していく「俺ツエー!」感が曲と完全にシンクロして、最高のカタルシスを生み出します。
今聞きなおしてみるとバックコーラスが本当に男性コーラスにしか聞こえなくて、改めて「すげえ!」と思いました。
[えんでぃんぐ] エンディング
この曲については、当時、初めてゲームクリアした時のことをそのまま書きます。 ラスボスとの激しい一騎打ちを終えると祝福のフレーズが鳴り響き、エンディングデモが始まります。流れ去る星々を眺めながら、オールクリアの達成感に浸っていると、そこから徐々に曲調が盛り上がってゆきます。ただのスタッフロールなのにすごい高揚感で、同時に、ここまでの長い道のりを思い返している自分に気づきます。いつしか曲調は切なさを湛えたものになり、最後に、画面にあの一枚絵が表示されます。
全てを終えた主人公は、いつもの日常に戻っていくのでしょう。でもその時私の心にあったのは、この魅力的な世界から去ることを惜しむ気持ちであり、すぐにゲームを終える気になれなかった私は、そのままゲームを1面から再スタートしたのでした。
・・・画像が少ない記事はどうも華やかさに欠けるので、主人公のリプル的なイラストを載せときます。久しぶりにフルカラーCGを描きました(落描き帳からのスキャンですが)。
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