あの「マジカルチェイス」が初サントラ化したので、今回はその感想です。
マジカルチェイスは1991年に発売されたPCエンジン用のオリジナルシューティングゲームです。本編のゲーム性が素晴らしいのはもちろん、演出などの技術面、特に音楽の評価が非常に高く、現在でもプレミアソフトとしてその筋では有名です。
さて、好事家の間では周知のことですが、ここ数年レゲーサントラのリバイバルブームが続いています。夢幻戦士ヴァリス、作戦名ラグナロク、はてはメルヘンヴェールまでもが新規にCD化されるという異例の事態(そして私は全部買った)に、世のゲームサントラ愛好家らは「ついに俺達の時代が来たか!」と片膝立ちで臨戦態勢に入っている、という状況なのです。その中でも、本作は本命中の本命タイトルと言えるのではないでしょうか。
個人的には、学生時代にPCエンジン版のサウンドテストモードを聞き倒し、Windows移植版(BGMがCD-DAで収録されている)を今でも愛聴している経緯があるので、今回のCD化は他の人ほどインパクトがあったわけではないのですが、というか今のはただの自慢なのですが、それはともかく、初サントラ化とあってはスルーするわけにはいきません。なので、主に追加収録のアレンジ曲のほうに興味のウェイトを置いての購入となりました。
以下、聞いてみての感想です。
アレンジ曲に関しては全曲の感想を下に書きましたので、購入を考えている人は参考にしてもらえればと思います。結構気に入った曲もあるのですが、期待していた「めいそうのワルツ Part2」のアレンジが思ったほどでなかったのが少し残念でした。
「Azure Way」 (ステージ3)アレンジ
いきなりオウガバトルとかFFTみたいなオーケストラ風の曲が流れ出して「なんだなんだ」と焦りますが、曲自体は中々良いです。作曲者が同じ(岩田匡治氏)である点と、Wikipediaによるとマジカルチェイスの設定は同社のタクティクスオウガなどにもネタ的に流用されいるそうなので、その辺つながりのアレンジなのかもしれません。
[ボス戦メドレー] アレンジ
やたら重いアレンジです。メドレーと言いつつ、私の好きなGizmo Dancingのメロディが聞こえてこなかった(?)のが残念。
[わいそうのワルツ Part2] アレンジ
最初に言っておきますが、部分部分のアレンジは悪くないんだ! 謎の弦楽器で奏でられるメインフレーズなんかは身震いがでるほどハマっています。その一方で、新規に追加された間奏部分がやや冗長なのと、その後に続く最後のパートがあまり盛り上がらない構成になってるのが残念です。
何回か聞くと味がでてくるタイプの曲かもしれないので、もうちょっと聞いてみることにします。
「えんでぃんぐ」 アレンジ
僕も大好きなエンディング曲がズンチャカ楽しいアレンジになりました。曲調は大分変わってますが、原曲の盛り上げポイントでは、期待を裏切らずにガツンと盛り上げてくれる良いアレンジです。その昔、パーフェクトコレクション「イースIII」で、大好きなロード画面の曲が例の3分クッキング風にネタアレンジされてるのを聞いて「そうじゃないだろ!」と思ったものですが、こういうアレンジなら大歓迎です。
[リプルのテーマ] アレンジ
Azure Way同様、オーケストラ風のアレンジです。オリジナルの軽快な曲を、アコースティックにしっとりと聞かせるアレンジになってます。悪くないですが、まあ普通ですかね。
[発掘トラック #01] ステージ1アレンジ
これこれ!レート低めなPCM風の音色が打ち込みっぽくて、思わず評価を2~3段底上げしたくなる妙な勢いがあります。原曲を当時の音源ボードに移植した感じと言えばわかるでしょうか。♪デデン!と響くオーケストラヒット(?)が熱すぎます。あと、半音ズレている箇所がある気がしますが、何かのネタなのだろうか。
[発掘トラック #02] めいそうのワルツ Part1アレンジ
一つ前の「発掘トラック #01」と同じ音源でしょうか。何となく「お前らおっさんはこういうのが好きなんだろ、ああん?」と言われている気がしないでもないですが、それはそれで正しいプロモーションなので全然問題ありません。全編重厚なピアノアレンジで、はっきり言って原曲よりも好きです。癖になるアレンジなのですが、曲の途中でフェードアウトしてしまうのが憎らしいです。もっと聞かせてくれよ・・・!
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