弘法山登頂後、お堂裏手からいったん麓まで下り、林道を20~30分行くと、高取山、大山方面の分岐に出ます。
ただこの分岐は、右方向の鶴巻温泉方面の道標はあるものの、左側の大山方面への道標は設置されていません。その代わりに、「サル出没中 注意!!」とラミネート加工された警告ポスターに分岐情報が手書きされています。
何も知らなければほぼ見逃すであろう地味さ。ここまでアレな進路案内は三浦アルプス以来です(あそこは立ち木に直書きとかザラ)。
なぜちゃんとした道標を設置しないのか? イマイチ理由がわからないのですが、もしかしたら、大山というビッグネームに惹かれて距離感のない観光客が迷い込むのを未然に防ぐ意味合いがあるのかもしれません。
例えば、弘法山公園の駐車場からお散歩気分で歩いてきた若者グループが、「ここから大山まで歩いていけるってさー」「チョー行ってみたーい!」「オレら山とか楽勝だし」と、何もかもをも舐めきった態度で先に進んでしまう、というケースも十分考えられるのです。
・・・・・・ちょっと今、「『チョー行ってみたーい』 、じゃねえよ 死ね!」
と自分の想像にイラっときてしまいましたが、この感情は深静かつスピリチュアルな山の空気の中ではタブーであるので、ひとまず心の奥にしまっておくことにします。でも皆さんも、例えば、ビルの高層階でエレベータを呼んだのに1分たっても2分たっても来る気配がなく、これはもしやどこかの階で「ほら、まだ乗れるから、大丈夫だって、ほら、待ってるから、早く早く、ほら!」
などとやってるのでは! と想像を巡らせて独りハラワタを煮えくり返しているとか、そういうことってあるよね。
自給自足型のストレスサイクルは不毛すぎるのでここまでにしておくとして、ともかく今は大山方面の分岐を進みます。この先は私も未体験ゾーンなので、「初めての風景というのはいつも心踊るものがあります」と前向きな態度でいるのがハイカーのあるべき姿というものです。
少し歩くとすぐに最初の目印である善波峠の切り通しに出ます。
ここはブログ等でもよく紹介される箇所ですが、実際はここは通り抜けず、手前の小道を登ってゆきます。
木の根が露出して階段状になった、歩きやすいんだが歩きにくいんだかよくわからない急勾配を乗り越え、アップダウンをいくつか過ぎるとすぐに念仏山です。
念仏山頂上にはベンチが複数設置されていて、7~8人のハイカーが休憩していました。頂上からは秦野の市街地がよく見渡せます。
とりあえず全然疲れていなかったので、そのまま次の高取山に進みました。
念仏山以降しばらく、なだらかなアップダウンが続きます。行き会う人もほとんどなく、薄く色づき始めた秋の森をのんびり歩いてゆきます。あまりに快適すぎる山道に、もう少し手応えある感じでも別にかまわないのだぜ、などと気が大きくなってきます。
このまま何事もなく大山まで行ってしまうのか、と気を緩めかけたハイカーの前に「それならこんなのどうですか」と高取山のすごい急斜面が姿を現わします。
ここが最初の難関です。
これはもう普通に崖なのでは、と言いたくなる傾斜を、岩と木の根を足場によじ登っていきます。こう見えても尾根道なので左右の視界がやたら開けていて、立てた刃物の腹を辿るような迫力があります。
写真の上の方に先行しているのは二人組みのトレイルランナーですが、結局、高取山を下るまでほぼ同程度のペースで進むことになりました。
急斜面を乗り越えてようやく高取山頂上に到着。
頂上は結構広く、ベンチも設置されています。角度限定ですが見晴らしも中々です。 奥のほうに見える白い施設はNHKの電波塔です。個人的に、要所にこういうランドマーク的なものがあると登頂の達成感が際立ってとても良い気分です。いっそのこと全ての峠やピークに鉄塔があればいいのに、とすら思います。鉄塔大好き、鉄塔萌え、鉄塔prpr。この調子で性癖を掘り下げていけば、ゆくゆくは街中で鉄塔を見かけただけで息を荒くする変態的体質を手に入れることも可能になります(嘘です)。
ちなみにこの鉄塔につられて西側斜面を下ってしまうのは間違ったルートなので注意が必要だそうです(とどこかのブログに書いてあった)。
まだまだ序盤なので、一休みしてすぐに高取山を出発しました。
大山方面への下りもかなりの急斜面ですが、下るだけ下り、峠越えの車道とクロスした後は広い尾根道になります。
尾根道には車が行き来した跡がありますが、歩きやすいし展望もそこそこいいのでつまらない道というわけではないです。
この辺りで、30~40人くらいの中高年ハイカー集団とすれ違い挨拶攻勢を交わしました。昼前なのにもう大山から降りてきたのか、早くね? とその時は呑気に考えていたのですが、後にこの人達のスケジュールが完全に正当なものであったことを思い知ることになります(伏線)。
大きな鉄塔がいくつもそびえる稜線を過ぎ、緩くて歩きやすい尾根道が終わると、いよいよ大山への登りが始まります。
ただこの分岐は、右方向の鶴巻温泉方面の道標はあるものの、左側の大山方面への道標は設置されていません。その代わりに、「サル出没中 注意!!」とラミネート加工された警告ポスターに分岐情報が手書きされています。
何も知らなければほぼ見逃すであろう地味さ。ここまでアレな進路案内は三浦アルプス以来です(あそこは立ち木に直書きとかザラ)。
なぜちゃんとした道標を設置しないのか? イマイチ理由がわからないのですが、もしかしたら、大山というビッグネームに惹かれて距離感のない観光客が迷い込むのを未然に防ぐ意味合いがあるのかもしれません。
例えば、弘法山公園の駐車場からお散歩気分で歩いてきた若者グループが、「ここから大山まで歩いていけるってさー」「チョー行ってみたーい!」「オレら山とか楽勝だし」と、何もかもをも舐めきった態度で先に進んでしまう、というケースも十分考えられるのです。
・・・・・・ちょっと今、「『チョー行ってみたーい』 、じゃねえよ 死ね!」
と自分の想像にイラっときてしまいましたが、この感情は深静かつスピリチュアルな山の空気の中ではタブーであるので、ひとまず心の奥にしまっておくことにします。でも皆さんも、例えば、ビルの高層階でエレベータを呼んだのに1分たっても2分たっても来る気配がなく、これはもしやどこかの階で「ほら、まだ乗れるから、大丈夫だって、ほら、待ってるから、早く早く、ほら!」
などとやってるのでは! と想像を巡らせて独りハラワタを煮えくり返しているとか、そういうことってあるよね。
自給自足型のストレスサイクルは不毛すぎるのでここまでにしておくとして、ともかく今は大山方面の分岐を進みます。この先は私も未体験ゾーンなので、「初めての風景というのはいつも心踊るものがあります」と前向きな態度でいるのがハイカーのあるべき姿というものです。
少し歩くとすぐに最初の目印である善波峠の切り通しに出ます。
ここはブログ等でもよく紹介される箇所ですが、実際はここは通り抜けず、手前の小道を登ってゆきます。
木の根が露出して階段状になった、歩きやすいんだが歩きにくいんだかよくわからない急勾配を乗り越え、アップダウンをいくつか過ぎるとすぐに念仏山です。
念仏山頂上にはベンチが複数設置されていて、7~8人のハイカーが休憩していました。頂上からは秦野の市街地がよく見渡せます。
左側に見える丘陵は最初に歩いてきた弘法山公園(たぶん) |
念仏山以降しばらく、なだらかなアップダウンが続きます。行き会う人もほとんどなく、薄く色づき始めた秋の森をのんびり歩いてゆきます。あまりに快適すぎる山道に、もう少し手応えある感じでも別にかまわないのだぜ、などと気が大きくなってきます。
このまま何事もなく大山まで行ってしまうのか、と気を緩めかけたハイカーの前に「それならこんなのどうですか」と高取山のすごい急斜面が姿を現わします。
ここが最初の難関です。
これはもう普通に崖なのでは、と言いたくなる傾斜を、岩と木の根を足場によじ登っていきます。こう見えても尾根道なので左右の視界がやたら開けていて、立てた刃物の腹を辿るような迫力があります。
写真の上の方に先行しているのは二人組みのトレイルランナーですが、結局、高取山を下るまでほぼ同程度のペースで進むことになりました。
急斜面を乗り越えてようやく高取山頂上に到着。
頂上は結構広く、ベンチも設置されています。角度限定ですが見晴らしも中々です。 奥のほうに見える白い施設はNHKの電波塔です。個人的に、要所にこういうランドマーク的なものがあると登頂の達成感が際立ってとても良い気分です。いっそのこと全ての峠やピークに鉄塔があればいいのに、とすら思います。鉄塔大好き、鉄塔萌え、鉄塔prpr。この調子で性癖を掘り下げていけば、ゆくゆくは街中で鉄塔を見かけただけで息を荒くする変態的体質を手に入れることも可能になります(嘘です)。
ちなみにこの鉄塔につられて西側斜面を下ってしまうのは間違ったルートなので注意が必要だそうです(とどこかのブログに書いてあった)。
まだまだ序盤なので、一休みしてすぐに高取山を出発しました。
大山方面への下りもかなりの急斜面ですが、下るだけ下り、峠越えの車道とクロスした後は広い尾根道になります。
尾根道には車が行き来した跡がありますが、歩きやすいし展望もそこそこいいのでつまらない道というわけではないです。
この辺りで、30~40人くらいの中高年ハイカー集団とすれ違い挨拶攻勢を交わしました。昼前なのにもう大山から降りてきたのか、早くね? とその時は呑気に考えていたのですが、後にこの人達のスケジュールが完全に正当なものであったことを思い知ることになります(伏線)。
大きな鉄塔がいくつもそびえる稜線を過ぎ、緩くて歩きやすい尾根道が終わると、いよいよ大山への登りが始まります。
コメントする